日本歴史地名大系 「佐多町」の解説 佐多町さたちよう 鹿児島県:肝属郡佐多町面積:一二五・五三平方キロ日本本土および大隅半島の最南端に位置する。東と南は太平洋、西は鹿児島湾口に面し、北は根占(ねじめ)町・田代(たしろ)町・内之浦(うちのうら)町に接する。根占町境に木場(こば)岳(八九〇・八メートル)、内之浦町・田代町境に稲尾(いなお)岳(九五九メートル)がそびえ、東の海岸は断崖が続くため、まさに陸の孤島であった。現在は国道二六九号により根占町を経て、鹿屋(かのや)市につながっている。町域の地勢はほぼ標高二〇〇―五〇〇メートルの台地で、その間に小盆地があり、集落が形成されている。立地上からして古くから航路が発達し、伊座敷(いざしき)浦・島泊(しまどまり)浦・尾波瀬(おはぜ)浦・大泊(おおとまり)浦・田尻(たじり)浦・外之(との)浦・間泊(まどまり)浦・竹之(たけの)浦・辺塚(へつか)浦などが開けた。大きな川もなく、辺塚や郡(こおり)にややまとまった水田地帯が広がる。年平均気温摂氏一九度で、リュウガン、レイシ、オオバゴムなど亜熱帯樹が生育し、ツマベニチョウ、アオタテハモドキなど南方系の動物相もみられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by