20世紀日本人名事典 「伊藤 痴遊(1代目)」の解説
伊藤 痴遊(1代目)
イトウ チユウ
明治〜昭和期の講談師,政治家 衆院議員(政友会)。
- 生年
- 慶応3年2月15日(1867年)
- 没年
- 昭和13(1938)年9月25日
- 出身地
- 神奈川県横浜市
- 本名
- 伊藤 仁太郎
- 別名
- 号=双木舎痴遊(ソウボクシャチユウ)
- 学歴〔年〕
- 横浜小卒
- 経歴
- 小学校に学んだだけで、以後独学。明治14年自由党に入り、壮士として活躍。17年頃から政治知識普及などのため政治講談を始める。23年双木舎痴遊の名で“遊芸稼人”の鑑札を受ける。25年痴遊と名乗り、以来“新講談”と称して、明治維新の偉人伝、明治の政界裏面史などを得意とした。また星亨の知遇を得て政治活動に従い、明治末から東京府・市会議員を務め、昭和3年、7年と衆院議員(政友会)に2度当選した。さらに話術の振興を策して話術倶楽部を発足させ、「痴遊雑誌」を創刊した。話術の巧さでは近代の名人の一人にかぞえられる。著書に「明治裏面史」「維新十傑」などのほか、「伊藤痴遊全集」(正18巻・続12巻 平凡社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報