鑑札(読み)かんさつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

行政庁許可があった事実をに証明するために交付した明治憲法のもとでは,牛馬商,古物商,質屋,鍼灸術師,薬種商,製薬者などは,行政庁に願い出て札を受けなければ営業できなかった。たとえば,古物商が行商をし,または露店を出すには鑑札を携帯していなければならなかった。今日では鑑札に代えて許可証,免許証によることに改められた (古物営業法 10,12,質屋営業法8など) 。

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デジタル大辞泉の解説

ある種の営業や行為に許可を与えたことを証するために行政庁が交付する証票。現在はふつう免許証・許可証の語を用いる。「犬に鑑札を着ける」
書画・刀剣などの鑑定書。極め札。

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世界大百科事典 第2版の解説

相手方に一定の資格を生ぜしめるような行政庁の許可,免許,登録,公証その他の処分がなされたときに,それら許可等のあったことを公に証明する物(証票)が相手方に交付される場合があるが,戦前の営業取締法令では,しばしばこれを〈鑑札〉と称していた(例,旧薬品営業並薬品取扱規則(1889公布)に定める薬種商の免許鑑札)。今日の法令では,一般に〈鑑札〉ではなく,〈許可証〉(例,古物商・質屋等の許可の場合),〈免許証〉(例,麻薬取扱者の免許の場合),〈身分証明書〉(例,医薬品配置販売業の許可の場合)等の語が用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

行政庁が免許、許可、登録などのあったことを証明するため交付する証書。今日では免許証、許可証、登録証の語が用いられ、現在「鑑札」の用例は、狂犬病予防法などにわずかにみられるだけである。

[小松 進]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 特定の営業または行為を公認したしるしに公的機関や同業組合などから出される証票。
※禁令考‐前集・第六・巻五二・寛政元年(1789)四月三日「通日雇受負〈略〉町所名前記候鑑札」
※随筆・守貞漫稿(1837‐53)四「鑒札を得ざる者は業之とする事を許さず」
② 書画や刀剣の鑑定書。極め札。
※随筆・胆大小心録(1808)二一「契冲の手跡を、近年鑒定の鑒札が出るやら」

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