伊豆味村
いじゆみむら
[現在地名]本部町伊豆味
並里村の東、大井川上流域の山間に位置し、北東は謝名村(現今帰仁村)、南は嘉津宇岳・八重岳の山並を境に屋部村(現名護市)。イジュミと発音する。康熙五年(一六六六)の伊野波間切創設後に新設された村というが(南島風土記)、伝承によると一四一六年に北山が滅んだとき、その落武者の豆按司(マーミ按司)が当地に逃延びて村を形成したという(伊豆味誌)。また中心集落の南方、嘉津宇岳北東中腹の古嘉津宇は嘉津宇村の、中心集落の東に位置する内原は天底村(現今帰仁村)のそれぞれ旧地であったといわれている。「琉球国由来記」に村名がみえ、拝所として中森があげられる。同所は天底村にかかり、祭祀は天底ノロの管轄である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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