南島風土記(読み)なんとうふどき

日本歴史地名大系 「南島風土記」の解説

南島風土記
なんとうふどき

一冊 東恩納寛惇著 沖縄郷土文化研究会・南島文化資料研究室 一九五〇年刊

解説 東恩納の歴史地名事典ともいうべき著作。もとになったのは吉田東伍の「大日本地名辞書」続篇の琉球(一九〇九年刊)であり、東恩納はこの旧稿を大幅に改訂し、随所に新知見を加えて本書を執筆した。総論各論からなり、総論では地名概説・土地丈量・行政区画などについて解説している。各論では首里・那覇に多くを費やし、そのうえで島尻中頭国頭宮古八重山の五郡の順に市町村・名所旧跡について述べ、末尾では道の島(奄美)についても言及している。地名辞書として広く利用されてきた。「東恩納寛惇全集」七にも所収。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報