伊雑郷(読み)いさわごう

日本歴史地名大系 「伊雑郷」の解説

伊雑郷
いさわごう

和名抄」高山寺本・東急本ともに「伊椎」と記すが誤記と思われ、いずれも訓を欠く。伊勢内宮の別宮伊雑いぞう(現志摩郡磯部町)が鎮座し、「志摩国旧地考」は今「伊佐布いざふ」というが本辞は「伊佐波いさは」であるとし、「和名抄」佐渡国雑太さわた雑田さわた郷などの訓を例にあげる。平城宮出土木簡に養老二年(七一八)四月三日の日付とともに「志摩国志摩郡伊雑郷」とある。「皇太神宮儀式帳」に「伊雑宮一院」として「在志摩国答志郡伊雑村」とみえ、「倭姫命世記」は垂仁天皇二七年「島国伊雑方上」に伊佐波登美神に命じて伊雑宮を造らせたとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android