答志郡(読み)とうしぐん

日本歴史地名大系 「答志郡」の解説

答志郡
とうしぐん

志摩半島の北部と周辺の島々からなり、西は伊勢国度会わたらい郡、北と東は海、南は英虞あご郡に接する。「和名抄」高山寺本郷部の郡名に「タフシ」と訓を付す。「続日本紀」養老三年(七一九)四月二八日条に「志摩国塔志郡」とみえるが、その前年の同二年四月三日の日付のある平城宮出土木簡に「志摩国志摩郡伊雑郷」とあり、伊雑いさわ郷は「和名抄」に記される答志郡の郷名であるから、このほぼ一年の間に志摩郡から答志郡に改称されたとみられる。「志摩郡」としてはさかのぼって和銅五年(七一二)のものと思われる四月二〇日付の木簡に「志摩国志摩郡手里」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android