伏見船(読み)ふしみぶね

精選版 日本国語大辞典 「伏見船」の意味・読み・例文・類語

ふしみ‐ぶね【伏見船】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 過書船とともに近世淀川水運の中心勢力を占めた、伏見奉行支配下の川船。元祿一一年(一六九八)一五石積二〇〇艘の就航が許可されたが、過書船の提訴によりいったん停止され、享保七年(一七二二再興。過書船を古船と呼ぶのに対して新船とも呼ぶ。伏見新船。伏見の下り船。
    1. [初出の実例]「はつゆきに人ものぼるかふしみ船〈其角〉」(出典:俳諧・いつを昔(1690)交題百句)
  3. 江戸初期、京都の商人伏見屋が海外貿易に派遣した官許御朱印船のこと。〔通航一覧(1853)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の伏見船の言及

【過書船】より

…享保初年,乗客を主にした三十石船671艘,貨物運送した二十石船507艘であった。1698年(元禄11)伏見船の新設にともない打撃を被り,のち在方船の進出により両者とも衰退した。【小林 茂】。…

※「伏見船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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