伯仲国会(読み)はくちゅうこっかい

共同通信ニュース用語解説 「伯仲国会」の解説

伯仲国会

野党議席数の差が小さい国会状況。与党が議席の過半数を占めるものの、常任委員会の全委員長ポストを押さえた上で野党と同数以上の委員を確保できる「安定多数」を下回った場合などに生じる。与党ペースの委員会審議が困難となり、予算案や各種法案修正を余儀なくされる場面が出てくる。衆院では1976~80年と83~86年に与野党の勢力拮抗きっこう。与党だった自民党は83年、新自由クラブ連立政権を組んだ。自民、社会両党が対立した55年体制下では「保革伯仲国会」とも呼ばれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伯仲国会」の意味・わかりやすい解説

伯仲国会
はくちゅうこっかい

与野党の議席差が伯仲する国会をいう。本会議での単純過半数を得ていても,与党が安定多数を得ることができず,野党が多数を占める逆転委員会が生れるような国会を指す。伯仲国会では,逆転委員会で否決された議案が本会議で可決される逆転可決に代表されるように,野党の影響力が強まるため国会運営はきわめて困難なものになる。そこで与党は妥協的な国会運営を余儀なくされ,与野党折衝に多くの時間がかけられ,予算や法案の修正も数多く行なわれる。そのため伯仲国会の時期は与野党関係は良好になり,法案の成立率や野党各党の法案賛成率などもむしろ高くなっている。

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