日本歴史地名大系 「伯耆民談記」の解説
伯耆民談記
ほうきみんだんき
一五巻
別称 伯陽民談記 松岡布政著
写本 国立国会図書館ほか
解説 伯耆国の地誌。編纂の経緯は明確ではないが、寛保二年鳥取藩士で倉吉詰組士の松岡布政が著した「伯耆民諺記」が完成後、これに補正を加えて成ったものと思われる。その内容は地理・神社仏閣・古城の三部に大別され、民諺記同様に久米・河村・八橋の東三郡の記述が中心となっている。また「因幡民談記」のような資料編にあたる部分の記録がなく、本文中にもほとんど文書の紹介はなされていない。編集方針として伯耆伝来の古書・古文書の採録が十分になされなかったからであろう。したがって当書は伝承・口碑を収集するのが主眼であったとされる。
活字本 因伯文庫三・因伯叢書二
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報