朝日日本歴史人物事典 「伴道雪」の解説
伴道雪
生年:生年不詳
安土桃山・江戸前期の弓術家。道雪派の開祖。通称を喜左衛門,名を一安という。雪荷派を創始した吉田重勝(雪荷)に師事。『伴道雪略譜』によると,天正16(1588)年7月重勝は射書の印可証文すべてを与え,吉田姓まで許して跡を継がせようとしたが,道雪は雪荷派隆盛を図ることを誓いながらも,新たに道雪派を興した。のちに尾張国の徳川忠吉に仕え,元和の初めには大和郡山藩主松田忠明に禄仕した。同門からは江戸初期に京の通し矢挑戦者が数多く輩出している。<参考文献>石岡久夫『日本の古武術』
(藤堂良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報