低血糖失神(読み)ていけっとうしっしん(その他表記)hypoglycemic coma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「低血糖失神」の意味・わかりやすい解説

低血糖失神
ていけっとうしっしん
hypoglycemic coma

低血糖性昏睡。血液中のブドウ糖濃度がなんらかの原因で正常の限界をこえて低下し,中枢神経系に異常が生じ,昏睡状態に陥ったことをいう。低血糖になると,まず手足の震え,発汗,動悸などの症状があるが,適切な処置がなされないと錯乱,知覚障害,意識低下などが起り,最終的には昏睡状態に陥り,死にいたる。原因としては,膵臓ランゲルハンス島にできるインスリノーマと呼ばれる腫瘍によるインスリンの過剰分泌,治療を受けている糖尿病患者の空腹による低血糖などがある。意識を失っている場合,ブドウ糖の静脈投与が必要である。

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