朝日日本歴史人物事典 「佐々木累」の解説
佐々木累
江戸前期の剣術家。下総国古河藩(古河市)の剣術家佐々木太夫の娘。父から剣術を学ぶ。男嗣子がないため何度か婿をとったが,みな離縁となり,父の死で家名断絶。累は,大老土井利勝の夫人の護衛を引き受けるとともに,江戸浅草聖天町に剣術の道場を開いた。このころから,四つ目紋の羽織に両刀という異装で旗本衆とも渡り合ったという。その行状が武勇の士を夫に持ちたいためと伝わり,利勝自ら婿探しに乗り出し,利勝の家臣小杉九十九と結婚,これによって佐々木家は再興した。<参考文献>大島四郎『佐倉城主土井大炊頭利勝』
(藤堂良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報