20世紀日本人名事典 「佐伯勝太郎」の解説
佐伯 勝太郎
サエキ カツタロウ
明治〜昭和期の化学技術者,実業家 特種製紙社長;東京帝国大学講師。
- 生年
- 明治3年12月14日(1871年)
- 没年
- 昭和9(1934)年1月5日
- 出生地
- 周防国岩国町(山口県)
- 学歴〔年〕
- 東京帝大工科大学〔明治28年〕卒
- 学位〔年〕
- 工学博士
- 経歴
- 大蔵省印刷局に入り印刷技師となり、のち抄紙部長、農商務省技師を兼任、本邦紙幣用紙や証券用紙を世界でも優良な物にした。また手抄き和紙業界救済のため機械化、試験指導所開設を促進させた。明治39年欧米に派遣され帰国後、東京帝国大学講師を兼ねる。大正10年工業化学会会長、13年繊維素協会理事長などを務めた。15年退官後、特種製紙を創立し社長に就任。官・民・学の3方面で日本の紙パルプ産業に貢献し業績を残した事で、後年紙パルプ技術協会に佐伯賞等の特別功績賞が制定された。著書に「本邦製紙業管見」「欧米製紙業概況」「製紙術」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報