佐伯石湯(読み)さえきの いわゆ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐伯石湯」の解説

佐伯石湯 さえきの-いわゆ

?-? 飛鳥(あすか)-奈良時代武人
和銅2年(709)民部大輔(たいふ)のとき,征越後(えちご)蝦夷将軍として征討軍を指揮し,鎮圧に成功した。翌年元日の朝賀隼人(はやと),蝦夷らが参列した際は,右将軍として騎兵をひきいて,彼らを先導した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「佐伯石湯」の解説

佐伯石湯

生年生没年不詳
8世紀初頭の官人。姓は宿禰。和銅2(709)年3月,陸奥,越後の蝦夷を征討した際,征越後蝦夷将軍となり,8月に事を終え朝廷参内。翌年1月隼人,蝦夷が朝賀のため朝廷に参列したときには右将軍として朱雀大路で騎兵を率いて,隼人らを先導した。最高位は正五位下。

(館野和己)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の佐伯石湯の言及

【佐伯氏】より

…宮城十二門のうち,西面中央の門が818年(弘仁9)に藻壁門と改称されるまで佐伯門と称されていたのは,佐伯氏が代々朝廷警衛にあたっていたその名を負ったものである。645年(大化1)の蘇我入鹿暗殺事件に佐伯子麻呂(こまろ)が中大兄皇子のもとで活躍し,また元明朝の709年(和銅2)佐伯石湯(いわゆ)が征越後蝦夷将軍に任命されるなど,7~8世紀には佐伯氏の武門としての伝統に応じた活躍がみられた。宮城警衛の任にあたる五衛府の督・佐となる者も多く,律令官人として行政面に活躍する者もあった。…

※「佐伯石湯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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