佐太郷
さたごう
「和名抄」は高山寺本・東急本ともに訓を欠く。郷名は「和名抄」以外の文献にはみえないが、「古今六帖」に記される「さたの池」はこの郷に所在したものと推定され、また「新撰姓氏録」(右京諸蕃)の佐太宿禰は、ここを本拠にした氏族と考えられている。もと佐太忌寸であったが、延暦四年(七八五)に佐太宿禰と改姓された。郷の所在地については、現守口市の佐太と現枚方市の蹉
の二説がある。前者をとるのは「河内鑑名所記」「河内志」「日本地理志料」などであるが、「大日本地名辞書」「枚方市史」は後者を主張する。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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