佐美村(読み)さびむら

日本歴史地名大系 「佐美村」の解説

佐美村
さびむら

[現在地名]東郷町佐美

埴見はなみ村の西、大平おおひら山の南方に位置する。集落知坂ちざか菖蒲谷しようぶだに前田まえだに沿って展開し、西は上井あげい(現倉吉市)倉吉往来大平山南麓を通る。長和田なごうた村の枝村として開発され、享和三年(一八〇三)地先新田として届出がなされ、天保五年(一八三四)に分村したという(藩史)。なお延享五年(一七四八)の埴見郷伝記(長江村の歴史)に、羽衣石うえし村・佐美村両村は長和田村の股村で、寛永年中(一六二四―四四)まで長和田村の下札に含まれていたとある。万治二年(一六五九)に分村し(「年代記羽衣筐裳」佐々木家文書)、同年のさひ谷村畝数覚(竹内家文書)も残る。宝暦三年(一七五三)頃の河村郡村々明細帳(近藤家文書)によると朱高五〇石余、高五九石余、うち畑高一石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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