大平(読み)オオヒラ

デジタル大辞泉 「大平」の意味・読み・例文・類語

おおひら【大平】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「大平」姓の人物
大平正芳おおひらまさよし

おお‐ひら〔おほ‐〕【大平】

平たくて大きな椀。煮物などを盛る。大平椀。

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精選版 日本国語大辞典 「大平」の意味・読み・例文・類語

おお‐ひらおほ‥【大平】

  1. 〘 名詞 〙 平たく大きな、蓋つきの椀(わん)。また、それに一つ盛りにして出す料理。椀の形は普通の平椀に同じだが、直径は三五センチメートル、一九センチメートルのものなどがある。大平椀。
    1. [初出の実例]「大ひらにでもいたしませうか」(出典:洒落本・金錦三調伝(1783))

おおひらおほひら【大平】

  1. 姓氏の一つ。

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日本歴史地名大系 「大平」の解説

大平
うふんだ

[現在地名]浦添市大平・大平一―三丁目・安波茶一丁目・屋富祖二丁目

小湾こわん川中流右岸に位置し、北は屋富祖やふす村・城間ぐすくま村、西は宮城なーぐしく村、南は沢岻たくし村。近世末期、安波茶あはちや村の大平原うふんだーばるを中心に和久原わくばる平田原ひらだーばる鏡原かがんばる老年原ういーとしうばる、沢岻村の追年原ういーとしうばる瓶平原かがんびらばるに士族層が寄留して形成された屋取集落。最初に居住したのは比嘉家・安谷屋家といい、遅れて佐久川・当山・与座・当銘・豊元各家が続いた。佐久川一門が多いので佐久川さくがー屋取ともいう。中央を南東から北西に中間なかま村の浦添うらしー間切番所と那覇を結ぶ街道(通称泊道)が通り、途中の小湾川中流の追年原付近に架かる追年おいとし(別名老年橋)は、慶長一四年(一六〇九)薩摩島津軍の琉球侵攻の際に戦死した浦添里之子朝盛(向功聞、童名真山戸)が平石をもって築いたとの伝承がある(「字誌たくし」など)


大平
おおひら

[現在地名]可児市久々利

大萱おおがやの奥、土岐川支流五斗蒔ごとまき川最上流部にある。久々利くくり村の枝郷。大平窯由緒書(加藤文書)などによれば、永禄年間(一五五八―七〇)加藤五郎右衛門景豊が尾張瀬戸せとから織田信長の朱印状を携えて来住、開窯したと伝える。「濃州徇行記」には丸山まるやま村の東山奥、した街道へ出る道筋にあるとあり、家数五・人数二〇ほど。農業は実りが悪く、瀬戸焼・瓦焼を渡世とする者もいる。茶碗・徳利・片口の類、花瓶などを生産し、瀬戸物窯二立・瓦窯一立がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大平」の意味・わかりやすい解説

大平(栃木県の地名)
おおひら

栃木県南部、下都賀郡(しもつがぐん)にあった旧町名(大平町(まち))。現在は栃木市の南東部に位置する地域。1961年(昭和36)町制施行。2010年(平成22)藤岡町(ふじおかまち)、都賀町とともに栃木市へ合併。北西部には太平山の山地があり、東部には永野川、巴波(うずま)川沿いの低地が開ける。JR両毛(りょうもう)線と東武鉄道日光線が通じ、国道50号も東西に走る。中心の富田は近世、日光例幣使(れいへいし)街道の宿駅であった。1943年(昭和18)に立地した日立製作所軍需工場から転換した電気機械器具工場(冷蔵庫など)と、1972年操業の自動車工場が主力工場で、これらを中心に下請関連工場群の発達が周辺にみられる。1999年(平成11)には東部に大平みずほ企業団地が完成した。1974年より農地改良事業を行い、米作と大麦、イチゴ、果樹、野菜の供給地として農業も盛んな地域で、大規模な観光ブドウ園もある。太平山は県立自然公園となっていて、その南麓(なんろく)に七不思議の寺として知られる大中寺(だいちゅうじ)がある。

[村上雅康]


大平(愛知県の地名)
おおひら

愛知県岡崎市中央部の地区。東海道五十三次岡崎宿の東の入口であった。一里塚(国指定史跡)が国道1号沿いの藤川(ふじかわ)宿と岡崎宿の間にある。この付近一帯は西大平藩領(1万石)で、藩祖は大岡越前守忠相(えちぜんのかみただすけ)。現在も忠相の陣屋跡があり、陣屋門が復原されている。1881年(明治14)には洋式愛知紡績所(官営)が操業開始。これは岡崎が綿工業とくにガラ紡の中心地であったからである。

[伊藤郷平]


大平(福岡県の地名)
たいへい

福岡県東端、築上郡(ちくじょうぐん)にあった旧村名(大平村(むら))。現在は上毛(こうげ)町の中央部以南を占める。旧大平村は、2005年(平成17)新吉富(しんよしとみ)村と合併し上毛町となった。旧大平村域は耶馬渓(やばけい)溶岩台地の雁股(かりまた)山などの山地が村域の大半を占め、友枝(ともえだ)川が谷底平野を形成、山国川(やまくにがわ)が県境となっている。北東部を国道10号が通る。主産業は米、麦、茶、カキなどを産する農業で、林業にも依存する。見どころとして国指定史跡の穴ヶ葉山古墳(あながはやまこふん)、友枝瓦窯跡(ともえだかわらがまあと)などがあり、南西部の松尾(まつお)山のお田植祭は県の無形民俗文化財に指定されている。

[石黒正紀]

『『大平村誌』(1986・大平村)』

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百科事典マイペディア 「大平」の意味・わかりやすい解説

大平[町]【おおひら】

栃木県南部,下都賀(しもつが)郡の旧町。東部は渡良瀬(わたらせ)川の支流永野川と巴波(うずま)川の低地。米,麦,イチゴ,ブドウ,シイタケなどを産する。中心の富田は日光例幣使(れいへいし)街道の旧宿駅で,両毛線,東武日光線が通じる。電機,自動車の工場がある。北西部に展望のよい太平(おおひら)山がある。2010年3月栃木市,下都賀郡藤岡町,都賀町と合併。39.80km2。2万8813人(2005)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大平」の意味・わかりやすい解説

大平
おおひら

栃木県南部,栃木市中部の旧町域。下野平野の南西部に位置する。1956年瑞穂村,水代村,富山村の 3村が合体して大平村となり,1961年町制。2010年栃木市,藤岡町,都賀町の 1市 2町と合体して栃木市となった。中心地区の富田は江戸時代には日光例幣使街道の宿場町として繁栄。近代以降は電気機械,自動車部品製造を中心とした工業が盛ん。農業も盛んで米,ムギ,野菜の栽培のほかに,イチゴとナシを特産。北西部は太平山県立自然公園に属する。

大平
たいへい

福岡県東端,上毛町南部の旧村域。山国川沿いの低地と英彦山地の東部を占め,大分県に接する。 1955年唐原村と友枝村の2村が合体して発足。 2005年新吉富村と合体して上毛町となる。米,コムギ (小麦) ,果樹,茶を産し,林業も行なわれる。装飾古墳の穴ヶ葉山古墳,友枝瓦窯跡 (ともに国指定史跡) などがある。一部は耶馬日田英彦山国定公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「大平」の意味・わかりやすい解説

大平 (たいへい)


大平 (おおひら)

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デジタル大辞泉プラス 「大平」の解説

大平(おおびら)

長野県、木曽地方の郷土料理。サトイモ、ニンジン、シイタケ、鶏肉、しらたき、油揚げなどが入った吸い物。冠婚葬祭時などにつくられる。祝いの料理の場合は野菜を末広がりの三角形に切り、仏事の際には四角に切る。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大平」の解説

大平 たいへい

?-? 明治時代の陶工。
明治23年(1890)ごろ,東京で大平造の銘をつけた無釉(ゆう)の火鉢類を製造した。

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