何さ(読み)なにさ

精選版 日本国語大辞典 「何さ」の意味・読み・例文・類語

なに【何】 さ

相手に問い返す時に用いる。何よ。
露芝(1921)〈久保田万太郎〉七「何さ。━何を探しているのさ?」
② 相手のことばを受けて、それを否定する時に用いる。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「『これはたべかけで、きたなうござります』『ナニサ、ずいぶん苦しくないテ』」
③ 相手の言動に対して強く反発する時に用いる。現代では主に女性が用いる。何を。何よ。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)上「何さぶいぶい共、人おどしのかいなに色々のほり物して喧嘩に事よせ」
④ 相手が話しかけることなどに対して軽くいなす場合に用いる。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝二一「『何を』『エエ何さ宜(よ)うございます』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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