大学事典 「修業年限」の解説
修業年限
しゅうぎょうねんげん
time to degree
教育課程を卒業・修了するのに必要とされる標準的な年限のこと。学士課程では,学校教育法に基づき,一部の分野を除いて4年,短期大学は2年または3年が修業年限とされている。大学院は標準的には修士課程2年,博士課程5年(博士課程後期のみは3年)であるが,修士課程は1年での修了も可能な場合があり,また専門職学位課程は1~3年と多様性がみられる。日本では,修業年限を超えて在学を続ける留年は,とくに学士課程ではマイナスイメージが強く,避けられるべきこととされている。ただし,博士課程では修業年限を超えて在学を続けるのは稀ではなく,また近年では大学院における成人学生が増加しており,長期履修制度などを用いて修業年限を超えた在学により学位を目指す者が増えている。逆に,飛び級や学士-修士一貫プログラムなどにより,修業年限未満で各課程を修了する場合もある。アメリカ合衆国では,標準的には学士の修業年限は4年であるが,4年以上をかけて卒業することは一般的であり,逆に夏学期の利用などにより4年未満での卒業も可能である。
著者: 福留東土
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報