学士学位取得者およびそれと同等の課程を修了した者が進学できる2年制を基本とした大学院の教育課程。「広い視野に立つて精深な学識を授け,専攻分野における研究能力又はこれに加えて高度の専門性が求められる職業を担うための卓越した能力を培うこと」(大学院設置基準3条)を目的とした課程である。基本的な修了要件は,大学院に2年間以上在学し,30単位以上を習得したうえで必要な研究指導を受け,修士論文等の研究成果の審査と試験に合格することである。ただし,課程在学中に優れた業績を修めた者は,1年以上在籍をすれば課程を修了できる。前期2年および後期3年の課程に区分する博士課程においては,前期2年の課程は博士前期課程と呼ばれ,課程修了後の学位は修士課程と同じく修士である。専門職大学院の専門職学位課程においては,修了すると修士(専門分野)の学位が授与されるが,修士課程とは区別されている。
著者: 山崎慎一
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…第2次大戦後の学制改革により,アメリカに範を求めた現在の大学院制度(新制大学院)が生まれた。〈学術の理論及び応用を教授研究し,その深奥をきわめて,文化の進展に寄与すること〉(学校教育法65条)を目的とし,博士のほかに修士の学位が設けられ,修士課程,博士課程の2種から成る研究科で構成されるアメリカ型の大学院が設けられ,私立大学では1950年から,国・公立大学では53年から発足した。当初は2年の修士課程とその上に3年の博士課程が設けられる制度であったが,75年以後制度の多様化がはかられている。…
※「修士課程」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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