僭主制(読み)せんしゅせい(その他表記)tyranny

翻訳|tyranny

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「僭主制」の意味・わかりやすい解説

僭主制
せんしゅせい
tyranny

古代ギリシアのポリスの政治を考察して,プラトンやアリストテレスが定義した政体概念。ただし両者の定義は異なる。プラトンによれば,ポリスは理想的国制である王制 (君主制 ) から順次貴族制,寡頭制,民主制,僭主制へと堕落するとされる。僭主制は民主制の堕落した政体であるが,それは民主制のもっている極端な自由が最も野蛮な隷属へと転化したことを示すものである。これに対しアリストテレスによれば,正しい国制は公共利益を目指す体制,すなわち王制 (君主制) ,貴族制である。それから逸脱した私的利益を目指す体制が僭主制,寡頭制,民主制の3政体である。この3つの悪い政体において,僭主制は主権者が1人であるという理由で,最悪のポリスの政治形態とされる。

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