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寡頭制 かとうせいoligarchy

翻訳|oligarchy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

寡頭制
かとうせい
oligarchy

一人の人間が支配する君主制や多数の人間が支配する民主制に対して,少数の人間が支配する政治形態をさす。古典古代の政治思想では貴族制の逸脱形態をさしていた。 R.ミヘルスは『政党社会学』 (1911) で,いかなる民主的組織であれ大規模化するにつれて必然的に少数支配へと変質することをドイツやイタリアの社会民主党の分析から明らかにした。これを「寡頭支配の鉄則」という。ミへルスによれば現代の寡頭制は組織の効率的経営や大衆の政治的無関心から合理化される。彼の議論はその後のエリート理論の基礎とされた。

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百科事典マイペディアの解説

寡頭制【かとうせい】

少数者が国家の支配権を握る政治形態。英語でoligarchy。アリストテレスやプラトンは貴族制の堕落形態として特徴づけ,君主制(独裁政治),民主制(衆愚政治)から区別した。
→関連項目政体循環論

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世界大百科事典 第2版の解説

かとうせい【寡頭制 oligarchy】

ギリシア語の原義においては,単に少数者による支配を意味するにとどまるが,古典的な政体論においては,貴族制aristocracyの堕落形態として位置づけられる。この場合,すぐれた資質を持つ少数者が国全体の利益のために政治を行う貴族制に対して,少数者がみずからの利益のために支配する国政をいう。この意味における寡頭制批判は,多くの場合,金権政治に対する批判と結びついている。プラトンは,寡頭制を,財産の評価にもとづく国政であると定義する。

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大辞林 第三版の解説

かとうせい【寡頭制】

権力が少数者に集中している支配体制。オリガーキー。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

寡頭制
かとうせい

少数者による支配。オリガーキーoligarchyともいう。プラトンは、少数者支配のなかでも法律による統治を貴族制、法律に基づかない政治を寡頭制と名づけた。ついでアリストテレスが、貴族制の堕落した形態すなわち少数の富裕者階級が自己の利益のために行う政治を寡頭制とよんだことによって、この用語は専制・衆愚制(それぞれモナーキー〔君主制〕、デモクラシーの堕落した政治形態)という語とともに政治形態を分類する政治概念として一般的に普及した。そして、ギリシアの都市国家において否定的にとらえられていたこのオリガーキーという考え方は、法の支配と多数者支配を前提とする近代民主主義国家においてもそのまま悪政の代名詞として受け継がれた。しかし20世紀に入って、R・ミヘルスが、『現代民主主義における政党の社会学』(1910)において、ドイツ社会民主党内部における党幹部による少数支配の実態を明らかにして以来、この寡頭制=オリガーキーという語は新しい意味内容を付与されて注目を浴びることになった。すなわち、ここでは、オリガーキーという語は、あらゆる人間集団はその組織が巨大化すれば組織の合理的・効率的な管理運営のために「寡頭制の鉄則」に従って少数者支配の傾向をもつという意味において、現代政治を理解する重要概念となった。[田中 浩]

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世界大百科事典内の寡頭制の言及

【金権政治】より

…元来,ギリシアにおいて富者の支配を意味し,知者の支配や戦士の支配,さらには貧しい大衆の支配と対置された一つの政体を意味した。それは政治参加の条件として一定以上の財産額を要求する政体として現れ,寡頭制との関連で問題にされた。寡頭制を,プラトンは,富んだ人々と貧しい人々との二つの国家の対立と呼び,アリストテレスは,単に支配者の数によってではなく富者による貧者の支配と定義づけたことからわかるように,金権政治に対する批判は寡頭制批判と結びついて展開されてきた。…

※「寡頭制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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