優しい歌(読み)ヤサシイウタ

世界大百科事典(旧版)内の優しい歌の言及

【フォーレ】より

…しかもどのジャンルにも共通するのは,つねに内省的な抒情家であるフォーレが,年齢を加えるにしたがって,ときにおそれすら感じさせるほど,その内省を深めていったことであろう。 歌曲について特に付け加えれば,《漁師の歌》(詩T.ゴーティエ),《夢のあとに》(R.ビュシーヌ),《イスファハーンのばら》(C.M.ルコント・ド・リール)など初期の作品には,ロマン派,高踏派の詩によったものが多いが,やがて《月の光》(1887)でのベルレーヌとの出会いが転機をよび,抒情の相を一新させて,ベルレーヌによる歌曲集《五つの歌曲》(1891),とりわけ《優しい歌》(1894)で円熟の頂点に達する。そして象徴詩を手がけ,さらには若い詩人の詩にも作曲することになる(たとえばJ.deラ・ビル・ド・ミルモンによる歌曲集《幻の水平線》1921)。…

※「優しい歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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