先にから(読み)サキニカラ

デジタル大辞泉 「先にから」の意味・読み・例文・類語

さきに‐から【先にから】

[副]先ほどから。さっきから。
「―ここな人は参りか下向か」〈浄・油地獄・上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「先にから」の意味・読み・例文・類語

さっきに‐から【先から】

  1. 〘 副詞 〙 さっきから。先刻から。
    1. [初出の実例]「おれはの、さっきにからの事聞いていて泣いて計いましたわいの」(出典:歌舞伎・心中鬼門角(1710)上)
    2. 「清二郎は羽織を脱ぎながら、私やあ急いで来た所為か、先刻(サッキ)にから咽が乾いてなりませぬ」(出典:そめちがへ(1897)〈森鴎外〉)

さき‐に‐から【先から】

  1. 〘 副詞 〙 先程から。最前から。以前から。前から。とうから。〔天正本節用集(1590)〕
    1. [初出の実例]「先にから爰(ここ)な人は参りか下向か。一つ所にうろうろと合点行かぬ」(出典:浄瑠璃女殺油地獄(1721)上)

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