先天図(読み)せんてんず(その他表記)Xiān tiān tú

改訂新版 世界大百科事典 「先天図」の意味・わかりやすい解説

先天図 (せんてんず)
Xiān tiān tú

中国北宋の思想家邵雍(しようよう)(康節)が作成した図表。彼は《易経》が今の形にまとめられる以前に,伏羲ふくぎ)が作った原初的な易があったはずだと考え,それを〈先天易〉と呼んでのちの〈後天易〉と区別し,それをいくつかの図によって復元しようとした。彼のこの特異な易学朱熹(しゆき)(子)に摂取されたが,清の黄宗羲胡渭などから批判を浴びた。図2に掲げたのは先天図の代表的なもので,《易》説卦(せつか)伝にもとづく,いわゆる後天図とは卦の方位が異なっている。
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 三浦

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android