デジタル大辞泉 「光免疫療法」の意味・読み・例文・類語 ひかり‐めんえきりょうほう〔‐メンエキレウハフ〕【光免疫療法】 特定のがん細胞に結びつく薬剤と光の照射によってがん細胞を破壊する治療法。生体組織内部に到達する近赤外線を照射すると、薬剤が反応して細胞膜を破壊し、細胞外に放出された物質が免疫系を刺激することによって、照射した部位以外のがん細胞を異物とみなして攻撃する。がん細胞を特異的に攻撃するため、副作用が少ない治療法であるとされる。がん光免疫療法。近赤外光線免疫療法。PIT(photoimmunotherapy)。NIR-PIT(near infrared photoimmunotherapy)。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵mini 「光免疫療法」の解説 光免疫療法 薬剤と近赤外線光を使ったがん治療法。「がん光免疫療法」「近赤外光線免疫療法」とも呼ばれる。がん細胞だけに結合する抗体に、近赤外線光に化学反応する物質を付けたものを薬剤として使用する。これを患者へ投与して近赤外線光を照射すると、物質が熱を発してがん細胞を破壊する。壊死したがん細胞の残骸により免疫が活性化され、照射していない部位のがん細胞にも効果が及ぶとされる。正常細胞に影響せず、副作用も少ないことから、頭頸部(とうけいぶ)がんなどでの実用化が期待されている。日米欧で臨床試験が進められる中、日本では2019年4月、同療法で使用する楽天メディカルジャパンの薬剤「ASP-1929」が、画期的な新薬などの早期実用化に向けた厚生労働省「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されている。 (2019-4-16) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報