化学辞典 第2版 「光通信用ガラス」の解説
光通信用ガラス
ヒカリツウシンヨウガラス
optical waveguide glass
光ファイバーを製造するために用いられる不純物の少ない石英ガラス.通常のガラスの製造法である溶融法では,水や鉄分などの損失の原因となる不純物を取り除くのが容易ではない.そこで,純度の高いガラスを得るため気相合成法の一種であるVAD(Vapor-phase Axial Deposition)法が用いられる.この方法では,原料としてSiCl4ガスを使用し,酸素-水素バーナー中で分解させ,高純度SiO2の多孔質体をつくり,それをガラス化させて光通信用ガラスの母材を作製する.これを高温に加熱して線引きし,光ファイバーを得る.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報