日本大百科全書(ニッポニカ) 「全骨類」の意味・わかりやすい解説
全骨類
ぜんこつるい
[学] Holostei
条鰭(じょうき)亜綱に属していた魚類の分類名。従来、条鰭亜綱は全骨類、軟質類Chondrosteiおよび真骨類Teleosteiの3群に分けられていたが、これらの類の関係は互いに複雑に交錯して明瞭(めいりょう)ではなかった。この分類では、全骨類にはアミア目Amiiformesと鱗骨目(りんこつもく)Lepisosteiformesが入っていた。2006年に改訂された新しい分類体系では、条鰭亜綱(研究者によっては条鰭綱)は腕鰭類(または岐鰭(きき)類)Cladistia、軟質類、新鰭類Neopterygiiの3群に分けられた。これにより、全骨類は真骨類とともに新しい分類名の新鰭類のなかに入れられ、全骨類の名前は使われなくなった。
[尼岡邦夫 2015年9月15日]