日本歴史地名大系 「八乙女山」の解説 八乙女山やおとめやま 富山県:東礪波郡井波町八乙女山井波町の南東端、利賀(とが)村との境界に位置し、標高七五一・八メートル。北東側を東大谷(ひがしおおたに)川(大門川)、南西側を西大谷川が流下する。両川は井波町域を経て福野(ふくの)町石田(いしだ)で小矢部(おやべ)川支流旅(たび)川に合流する。明徳元年(一三九〇)八月の瑞泉寺勧進状(瑞泉寺文書)に、「東望則在峻嶺之峨峨、風伝円音之響」と記され、当山麓に瑞泉(ずいせん)寺が建立された。蓮如に帰依した五箇山(ごかやま)の道宗が同寺参詣に利用したとする道(道宗道)が大寺(おおでら)山・赤祖父(あかそぶ)山へと尾根づたいに続く。山頂の三角点を中心に東西一一メートル・南北四六メートル規模の平坦な削平部分と、その南側に二メートルの段差をもって平坦地があり、中世の砦跡と推定されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by