八楠郷(読み)やぐすごう

日本歴史地名大系 「八楠郷」の解説

八楠郷
やぐすごう

現八楠辺りに所在した中世の郷。貞和四年(一三四八)一二月一〇日の足利直義御教書写(今川家古文章写)に八楠郷とみえ、足利直義は先年預け置くところとなっていた当郷をはじめとする駿河守護今川範国の所領の正税を免除している。のち当郷は今川範国から鎌倉円覚寺に寄進されたが、応安三年(一三七〇)二月二七日の円覚寺文書目録(円覚寺文書)によれば、この頃は円覚寺が所務できない状態であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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