大学事典 「公立大学システム」の解説
公立大学システム
こうりつだいがくシステム
アメリカ合衆国の各州で,州立大学群が形成するシステム。面積や人口で一国規模の州の多い合衆国は,大学のマス化と,続く財政上の困難への対応に,州立大学の計画的な配置・調整を必要とした。諸州は,研究重視の旗艦校を中核に,複数校の新設や既存の師範学校等の昇格を通して,州立大学群を分散配置し組織化した。通常,総長がシステム全体を統括するが,各キャンパスは別個の学長の下で独自に教育研究活動を展開する。ニューヨーク州立大学システム(SUNY)は,研究大学から短期大学までの計六十数校に46万の学生を擁する。ニューヨーク市は別に54万の学生が在籍し,かつては入学自由・無償であった市立大学システム(アメリカ)(CUNY)をもつ。最大規模のカリフォルニア州のシステムは,研究重視の大学群,修士課程までの州大学群,短期大学群の3層を成し,大学群は世界水準の数校を含む。表は上記システムの代表的な構成校名。
著者: 立川明
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出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報