国指定史跡ガイド 「六呂瀬山古墳群」の解説
ろくろせやまこふんぐん【六呂瀬山古墳群】
福井県坂井市丸岡町にある古墳群。奥越を貫流してきた九頭竜(くずりゅう)川が福井平野に流れ出た右岸の六呂瀬山の山頂に位置する。この付近の標高50~200mの丘陵上には、約130基の古墳が分布しており、丸岡古墳群と総称されている。これに対し、左岸の丘陵上には手繰ヶ城山(てぐりがじょうやま)古墳をはじめとする松岡古墳群が分布しており、九頭竜川を挟んで両古墳群が向かい合った形をとっている。六呂瀬山古墳群は前方後円墳2基と方墳2基からなり、その立地・規模・内容などから、対岸に位置する松岡古墳群とともに、4世紀後葉から5世紀前葉にかけての福井平野における首長墓であったとみられる。これらの古墳は、北陸地方の古墳時代の解明に欠くことのできぬものであり、古代における越国の形成とその発展を知るうえで貴重なことから、1990年(平成2)に国の史跡に指定された。えちぜん鉄道勝山永平寺線志比堺(しいざかい)駅から徒歩約30分。