内殻電子(読み)ナイカクデンシ

化学辞典 第2版 「内殻電子」の解説

内殻電子
ナイカクデンシ
inner shell electron

原子に属する複数電子うちエネルギーあるいは空間的に内側電子殻にある電子.内殻電子は化学結合に直接関与しないので,ほとんど原子特有の性質を保持したままである.それゆえ,内殻電子の遷移を利用して元素分析が行われている.[別用語参照]X線分光分析

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の内殻電子の言及

【電子】より

素粒子【宮沢 弘成】
[物質中の電子]
 中性原子の原子核のまわりには,その原子番号に等しい数の電子がとらえられている。これらの電子のうち,原子核にごく近い軌道上にあるものは内殻電子,または芯電子と呼ばれる。一方,外側の軌道を回り,比較的弱く原子核にとらえられている電子は外殻電子,または価電子と呼ばれ,物質の化学的な性質や物理的な性質を決定づけている。…

※「内殻電子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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