冬枯(読み)ふゆがれ

精選版 日本国語大辞典 「冬枯」の意味・読み・例文・類語

ふゆ‐がれ【冬枯】

〘名〙
① 冬になって草木の葉が枯れること。また、そのながめの寒々としてものさびしい様子。《季・冬》
古今(905‐914)恋五・七九一「冬がれの野べとわが身を思ひせばもえても春を待たまし物を〈伊勢〉」
② 冬に、商品や野菜、また、話題などの不足すること。
野獣死すべし 復讐篇(1960)〈大藪春彦〉野獣は死なず「この事件冬枯れマスコミを狂喜させ」
③ 冬に、商店などで客足が少なく不景気なこと。
浄瑠璃彦山権現誓助剣(1786)四「藪医の顔の青なるは一時と、誰がしにせて冬枯(フユガレ)の、療治は隙なり金はなし」

ふゆ‐が・れる【冬枯】

〘自ラ下一〙 ふゆが・る 〘自ラ下二〙 冬になって草木が枯れる。冬枯れのさまとなる。
※教長集(1178‐80頃)「冬かれし春日ののべのしたもえに若菜つむべき程はきにけり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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