化学辞典 第2版 「冷陰極電離真空計」の解説
冷陰極電離真空計
レイインキョクデンリシンクウケイ
cold cathode ionization gauge
電離真空計の一種.熱陰極電離真空計は,圧力の高い領域の測定では電極の損傷がはげしい欠点がある.冷陰極電離真空計では,冷陰極から放出される電子による気体分子の電離現象を利用しているので電極の損傷はないが,熱陰極に比べるとはるかに電子放出が少ない.そこで電極を磁場内に入れることによって電離効果を上げたものが考案された.この方法による放電電流は,13 Pa~0.13 mPa の範囲では気体圧力に比例するので,真空計として利用できる.代表的なものはPenning gaugeである.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報