凍結破砕作用(読み)トウケツハサイサヨウ(その他表記)congelifraction

デジタル大辞泉 「凍結破砕作用」の意味・読み・例文・類語

とうけつはさい‐さよう【凍結破砕作用】

岩石岩盤割れ目隙間に入り込んだ水が、凍結時に膨張することによって岩石などが破壊される風化作用の一。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

岩石学辞典 「凍結破砕作用」の解説

凍結破砕作用

岩石の破片土壌が氷結作用で分裂すること.従ってcongelifractはこのような分裂で作られた破片をいい,congelifractateはこれらの破片が堆積して集合したもの[Bryan : 1946].ラテン語congelareは凍る,fractareは壊れるの意味

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の凍結破砕作用の言及

【周氷河地形】より

…定義によって周氷河地域の範囲は一致しないが,陸地面積の10~15%を占めるとみられている。
[周氷河地形形成作用]
 周氷河地域の地形形成作用で最も重要な凍結融解作用frost actionは,〈凍結破砕作用frost shattering,congelifraction〉と〈融凍攪拌(かくはん)作用(クリオタベーション)cryoturbation〉に大別される。前者は,岩石の節理や孔隙中の水が凍るとき体積が約10%増大するために生ずる圧力で,岩盤から岩塊・岩片を剝離させ,それをさらに細片化して岩屑をつくる作用である。…

【雪食作用】より

…ニベーションともいう。残雪が,雪渓や雪田として夏に遅くまで残る所では,昼間,残雪からとけ出した水分が周囲の岩石や土壌中にしみこみ,夜には凍結するので岩石が破砕され(凍結破砕作用),生じた岩片は融雪水によって斜面下方へ運ばれる。また融雪水で飽和されてどろどろになった表層の土壌は,下方に向かってゆっくりと移動する(ジェリフラクションgelifluction)。…

※「凍結破砕作用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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