凹入角効果(読み)おうにゅうかくこうか

最新 地学事典 「凹入角効果」の解説

おうにゅうかくこうか
凹入角効果

reentrant corner effect

結晶成長における凹入角の効果のこと。双晶を形成する2個体のなす凹入角,2枚の成長層のステップのつくる凹入角などでは分子が優先的に吸着するので,凹入角のない部分に比べてはるかに急速に結晶成長が進行する。その結果,しばしば凹入角のない結晶とは異なった結晶の外形や成長層の形態をとるようになる。最も著しい例は水晶の日本式双晶にみられるように,単結晶に比べて大型かつ板状の結晶ができる。Geのリボン状結晶は凹入角効果を人為的に利用したものである。スピネル双晶を2回以上繰り返すことによって凹入角が無限に存在する結晶となるが,これを種子結晶として使うと,きわめて長いリボン状の結晶をつくることができる。転位を含まない理想結晶では,字義通りの凹入角効果が期待できるが,現実結晶では,双晶の凹入角部に転位が集中し,転位による優先的成長で「見かけ」の凹入角効果が現れる。これは字義通りの凹入角効果ではないので「見かけ」の凹入角効果と呼ぶ。最近の研究で,水晶の日本式双晶の形態的特徴は,見かけの凹入角効果によることが明らかとなった。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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