日本大百科全書(ニッポニカ) 「刀研」の意味・わかりやすい解説 刀研かたなとぎ 刀を研ぐことを専業とする職人。刀研は刀の製作工程での最後の仕上げの段階であるが、鉄製であるため錆(さび)を防ぐ手入れがつねに必要であったことから誕生した職人で、刀鍛冶(かじ)の分化と並んで13世紀の鎌倉期にはみられた。その数は、刀鍛冶よりも多く、城下町を中心として居住していた。刀を研ぐ道具としては砥石(といし)があり、粗砥(あらと)・中砥(なかと)・真砥(まと)(仕上げ砥)の3回の研ぎが少なくとも必要とされ、砥粉(とのこ)(黄土を焼いて得た粉)をかけた。刀研にも御用職人がいた。[遠藤元男][参照項目] | 刀鍛冶 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例