砥粉(読み)とのこ

精選版 日本国語大辞典 「砥粉」の意味・読み・例文・類語

と‐の‐こ【砥粉】

  1. 〘 名詞 〙 砥石(といし)を切り出す際に生じた砥石の粉末。また、黄土を焼いて粉にしたもの。刀剣をみがいたり、板・柱などの色づけをしたりするのに用い、また、漆器塗下地原料とする。俳優などが顔のしわを延ばすため、また厚化粧の下塗りとしても用いる。〔俳諧・毛吹草(1638)〕

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百科事典マイペディア 「砥粉」の意味・わかりやすい解説

砥粉【とのこ】

仕上げ砥を切り出す時に生じる砥石細粉。目止め材として塗装の下塗りに用いるほか,漆器の下塗り,刀の手入れ,俳優の舞台化粧等にも使用する。
→関連項目高蒔絵

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世界大百科事典(旧版)内の砥粉の言及

【歌舞伎】より

…〈浅葱幕〉と同じく,振落し,振かぶせの手法で用いる。 砥粉(とのこ)舞台化粧の材料。写実的な肉色の顔面を表すもので,〈実事師(じつごとし)〉と呼ばれる堅実な立役や,男女の老(ふけ)役などに多く使われる。…

※「砥粉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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