別郷廃寺(読み)べつごうはいじ

日本歴史地名大系 「別郷廃寺」の解説

別郷廃寺
べつごうはいじ

[現在地名]安城市別郷町 油石

北から南へ延びる洪積台地南端に位置する。多数の布目瓦とともに北野きたの廃寺(現岡崎市)創建瓦と同じ六葉素弁文軒丸瓦と別種の八葉素弁文軒丸瓦・八葉複弁文軒丸瓦が採集されている。前二者は白鳳期、後者は天平期のものとされる。別郷地籍内の市杵島姫いちきしまひめ神社に柱座のある礎石が運びこまれているほか、民家の庭先などからも四個の礎石が掘出されている。北東七〇〇メートルにある和志取わしとり古墳を含む宇頭うとう古墳群・西本郷にしほんごう古墳群(現岡崎市)を築いた集団の子孫が建立したとする説、鎌倉街道が付近を通過したとする説、応仁年間(一四六七―六九)伝来とする東別所ひがしべつしよ・西別所の三河万歳はこの寺の芸能者集団が受継いだと推定する説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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