利勘(読み)リカン

デジタル大辞泉 「利勘」の意味・読み・例文・類語

り‐かん【利勘】

[名・形動ナリ]
利害得失計算してかかること。損得に敏感で抜け目がないこと。
「あんな事もあらうかと、主の―」〈浄・浪花鑑
経済的なこと。また、そのさま。
「―で至極よいが、その紐はあまり太いの」〈滑・早変胸機関〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「利勘」の意味・読み・例文・類語

り‐かん【利勘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 利益を計算してかかること。損得の計算にさといこと。勘定高いこと。打算。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「転ぶ所には起き様に土なりとも掴むやうに、利漢(リカン)の廻しを致す故に」(出典仮名草子浮世物語(1665頃)四)
  3. ( 形動 ) 得なこと。経済的なこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「大分この頃は短い羽織だの。利かんで至極よいが、その紐はあまり太いの、肩がつれて損だらう」(出典:滑稽本・早変胸機関(1810))

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