利風(読み)きいたふう

精選版 日本国語大辞典 「利風」の意味・読み・例文・類語

きいた‐ふう【利風】

〘名〙 (形動)
① 気のきいたこと。また、その人やそのさま。
浮世草子・紅白源氏物語(1709)一「御こじうとの頭中将、きゐたふうなる男ぶり」
② いかにもその道に通じているようなこと。また、その人やそのさま。知ったかぶり。半可通(はんかつう)
談義本・無而七癖(1754)三「勝ってまで此やかぼねのきいたふう 梅さへ冬を咲いてけつかる」
滑稽本浮世床(1813‐23)初「しかし、今のきいたふうは何でも家(か)の字を付たがるよ」
③ なまいきなこと。また、その人やそのさま。
洒落本傾城買四十八手(1790)やすひ手「あんなきいたふうな女郎はねへ」
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六「利いた風な事をぬかす野郎だ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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