頭中将(読み)トウノチュウジョウ

デジタル大辞泉 「頭中将」の意味・読み・例文・類語

とう‐の‐ちゅうじょう〔‐チユウジヤウ〕【頭中将】

近衛中将で、蔵人頭くろうどのとうを兼ねた人。
源氏物語登場人物左大臣長男雲井の雁柏木玉鬘たまかずらなどの父。光源氏親友で、太政大臣に至る。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「頭中将」の解説

頭中将 とうのちゅうじょう

源氏物語」の登場人物。
近衛(このえの)中将蔵人頭(くろうどのとう)をかねる。左大臣の長男で,母は先帝の皇女大宮。光源氏の正妻葵上(あおいのうえ)は妹。妻は夕顔冷泉(れいぜい)天皇在位中に太政大臣にまですすむ。源氏の親友だったが,長女の弘徽殿女御(こきでんのにょうご)の立后争いがもとで源氏と対立した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の頭中将の言及

【蔵人所】より

…蔵人頭(2名)は蔵人や殿上人を指揮して常侍し,殿上関係の諸事を差配し,また天皇と太政官のパイプ的な役割を果たした。近衛中将や大弁,中弁を兼ねる場合が多く,これらを〈頭中将〉〈頭弁〉等と呼んだ。蔵人頭は殿上では位階の上下にかかわらず常に殿上人たちの首席に座を占めることになっていた。…

※「頭中将」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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