前川由平(読み)まえかわ・よしひら

朝日日本歴史人物事典 「前川由平」の解説

前川由平

没年:宝永4頃(1707)
生年:生年不詳
江戸前期の俳人通称は江助(江介)また由兵衛。禅門に入り,自入とも号した。他に舟夕子,半幽などの号も使用。はじめ西山宗因門の俊秀として,井原西鶴らに親炙しつつ活動を展開。『大坂独吟集』にその名がみえ,『西鶴大矢数』にも指合見の役人として出座している。西鶴,和気遠舟と共に,大坂俳壇の三巨頭と目された。貞享,元禄期(1684~1704)に至り,俳壇の流行は大きく変化するのであるが,その作風に同調できず,以後は雑俳点者として活動していった。

(楠元六男)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「前川由平」の解説

前川由平 まえかわ-よしひら

?-1707ごろ 江戸時代前期の俳人。
和気由貞の子。大坂の人。西山宗因にまなぶ。井原西鶴,和気遠舟とともに大坂俳壇の三巨頭といわれた。元禄(げんろく)のころ雑俳点者として活躍。宝永4年ごろ死去。通称は江助,江介。別号に半幽,自入,舟夕子(しゅうせきし),瓢叟(ひょうそう)など。著作に「由平独百韻」「俳諧(はいかい)胴ほね」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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