朝日日本歴史人物事典 「前川由平」の解説
前川由平
生年:生年不詳
江戸前期の俳人。通称は江助(江介)また由兵衛。禅門に入り,自入とも号した。他に舟夕子,半幽などの号も使用。はじめ西山宗因門の俊秀として,井原西鶴らに親炙しつつ活動を展開。『大坂独吟集』にその名がみえ,『西鶴大矢数』にも指合見の役人として出座している。西鶴,和気遠舟と共に,大坂俳壇の三巨頭と目された。貞享,元禄期(1684~1704)に至り,俳壇の流行は大きく変化するのであるが,その作風に同調できず,以後は雑俳点者として活動していった。
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報