剥出(読み)むきだし

精選版 日本国語大辞典 「剥出」の意味・読み・例文・類語

むき‐だし【剥出】

〘名〙 (形動)
① おおわないですっかり出してしまうこと。露出すること。また、そのさま。まるだし。
滑稽本・七偏人(1857‐63)二「天窓(あたま)が鬟(かつら)だからなんぼ女ぶりを見せたくっても、むき出しぢゃア歩行(あるけ)めへぜ」
② 考え、感情欲望などを、隠さないで表現態度に表わすこと。あからさまであること。露骨なこと。また、そのさま。
※滑稽本・風来六部集(1780)放屁論「実に木正味(きしゃうみ)むき出しの真剣勝負
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石停留所「露骨(ムキダシ)に女の方を見るのを慎しんでゐた」

むき‐だ・す【剥出】

〘他サ五(四)〙 おおわないですっかり現わす。隠れていた部分まであらわに出す。
※雑俳・寄太鼓(1701)「男じゃ男じゃ男じゃ・尻つめりゃ目をむき出す小原者」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「牙をむき出(ダ)してにらめ付らア」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android