天窓(読み)テンマド

デジタル大辞泉 「天窓」の意味・読み・例文・類語

てん‐まど【天窓】

屋根天井などに設けた明かり取り、または煙出しのための窓。引き窓。
[類語]出窓明かり取り引き窓掃き出し窓円窓連子窓無双窓覗き窓飾り窓ウインドーショーウインドー

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精選版 日本国語大辞典 「天窓」の意味・読み・例文・類語

てん‐まど【天窓】

  1. 〘 名詞 〙 採光換気のために屋根に設けた窓。綱をつけて開閉する。あかりまど。ひきまど。
    1. [初出の実例]「煮〆のこしらへ飯のした、ひきぞわづらふ天窓(テンマド)の紐いそがしく」(出典洒落本・当世嘘之川(1804)五)

てん‐そう‥サウ【天窓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天に向かってあいている窓。てんまど。たかまど。〔王延寿魯霊光殿賦
  3. あたま。かしら。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「天窓」の意味・わかりやすい解説

天窓
てんまど
top light

屋根の一部に光の透過する材料(通常はガラス)をはめ、室内の採光を天井部から行うための設備。要するに屋根面に開いた窓である。天窓は側窓(壁面すなわち垂直面につくった窓)に比較して採光の効率がよく、建築基準法では同面積の側窓に比し3倍の効果を認めている(同法施行令20条)。天窓は、隣接建物に妨げられて有効な側窓がとれないとき、あるいは床面積が著しく広く側窓の採光効果が室の中央部まで及びにくいときなどに利用される。天窓はその位置からも開閉が困難で、かつ雨の降り込むおそれが多く、嵌殺(はめごろ)しにされるのが普通であるが、それでも屋根葺(ふ)き材料と接触する箇所での雨仕舞(あまじまい)が困難で、またそのため換気に役だたないことはもちろん、掃除や手入れがしにくく、夏季直射日光を遮ることもむずかしい。この点、日本の茶屋の天窓は、下側(室内側)に化粧屋根裏へ引き込む紙障子を置き、上側(屋根面)に突上げ式の板戸(金属板で覆う)を設けており、板戸と障子の開き加減によって光量と換気量の調節が可能となるよう巧みにくふうされている。

[山田幸一]

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リフォーム用語集 「天窓」の解説

天窓(トップライト)

建物の天井部分に設置された窓の事。採光や換気を目的とし、 「ルーフ・ウィンドウ」、「スカイライト・ウィンドウ」「トップライト」とも呼ばれる。採光のみを目的とするガラスや合成樹脂をはめ殺しにした天窓と、採光と換気の両方を目的とする開閉式天窓がある。

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「天窓」の解説

てんまど【天窓】

トップライト。⇒トップライト

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普及版 字通 「天窓」の読み・字形・画数・意味

【天窓】てんそう

高窓

字通「天」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の天窓の言及

【煙突】より

…現在もフランス語のシュミネは炉と煙突と両方の意味をもっている。つまり煙突は炉から出る煙を室外に運び出す設計がだんだん発達して屋上に伸びたもので,初期には炉の上に漏斗を逆さにしたような〈おおいもの〉をつけて,煙を天窓から外に出す方法がとられた。その見本は12世紀前半にイギリスのサウサンプトンにできた王宮にみられる。…

【採光】より

…側窓の数や配置の観点から側光をさらに分ければ,片側採光,両側採光,二面採光,三面採光,四面採光となる。天窓その他と比較すれば,側窓の構造は単純であり,雨仕舞などに対する配慮,施工が容易である。使用に際しては,開閉操作,清掃保守の点で有利であり,開放感,眺め,通風,遮熱などの機能においても優れる。…

※「天窓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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