劉智(読み)りゅうち(英語表記)Liú Zhì

改訂新版 世界大百科事典 「劉智」の意味・わかりやすい解説

劉智 (りゅうち)
Liú Zhì
生没年:1660ころ-1730ころ

中国,清代初めのイスラム教学者。字は介廉,号は一斎。江蘇省上元県(現,南京市)の人。回族出身。幼いときから著名なイスラム教学者の父劉漢英についてアラビア語ペルシア語を学び,儒教仏教道教にも通じていた。各地を遊歴してイスラム教の典籍を収集したが,晩年金陵(南京)に帰り,著述に専心した。代表的著述は,イスラム教の世界観を朱子学によって解釈した《天方性理》5巻(1704),ほかに《天方至聖実録》《天方典礼択要解》などが今日に伝わっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android