加藤有慶(読み)かとう・うけい

朝日日本歴史人物事典 「加藤有慶」の解説

加藤有慶

没年:天明6.4.2(1786.4.29)
生年:宝永3(1706)
江戸中期の柔術家。通称忠蔵,長政と名乗る。丹波国(京都府,兵庫県)の出身。滝野遊軒に起倒流を学び,遊軒のあとを追って江戸へ出,下谷和泉橋に居を構える。同門に老中松平定信の柔術の師鈴木清兵衛がいるが,有慶の実力はさらに高く,同流歴代の師範のなかで最も傑出していたとされ,諸侯旗本門人も多かった。晩年になっても,酒宴最中に隙をみてかかってきた力士を,盃の酒を一滴もこぼさず投げてみせたという。

(甲野善紀)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加藤有慶」の解説

加藤有慶 かとう-うけい

1706-1786 江戸時代中期の柔術家。
宝永3年生まれ。起倒(きとう)流を滝野遊軒にまなび,江戸でおしえる。天明6年4月2日死去。81歳。丹波出身。名は長政(正)。通称は忠蔵。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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