勅使池
ちよくしいけ
[現在地名]豊明市沓掛町
市の北部にあって三二ヘクタール余の池。「豊明町誌」は「大永八年(享禄元年)五月二四日、後奈良天皇が左中将経広卿を勅使として、東郷村祐福寺へ綸旨を下された。経広卿は、勅使池の工事のため桟敷を組み、その上で工事を監督した」と伝え、現在も桟敷・勅使の地名が残っている。
沓掛城主近藤長安(阿願)は嘉慶二年(一三八八)祐福寺(現愛知郡東郷町)の建立に尽し、代々勤皇の家筋であったと伝えるので、勅使池の築造は朝廷の助力もあったと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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